代官山メディカル メディカルラボ メルリックス学院
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Home » 医者になるためのお役立ち情報 » 医学部を卒業した後の進路

医学部の卒業後に一人前の臨床医になるまでの道のりをご存知でしょうか。 医学部卒業時に受ける医師国家試験、その後の臨床研修、そして臨床医としての就職先について順を追って解説していきます。この記事を読むことで、医学部を卒業してから、臨床医として一人前になるまでの流れを把握できるように、解説していきたいと思います。

1. 医師国家試験とは

1-1. 試験の目的

臨床研修医への道のり医師国家試験の目的は、医師法に基づいて医師免許を個人に与えることです。

1-2. 試験の内容

医師国家試験の試験内容は、「臨床上必要な医学及び公衆衛生に関して、医師として具有すべき知識及び技能について」(厚生労働省)です。 基礎医学・臨床医学・社会医学など、医学に関連する科目全てが出題範囲です。 合計500問の選択式で、マークシートで回答します。 問題はA、B、C、D、E、F、G、H、Iの9ブロックに分かれており、3日間の日程で実施されます。

2. 前期(初期)臨床研修

2-1. 初期臨床研修とは

初期臨床研修とは初期臨床研修とは、医師法第16条の2第1項にて規定される臨床研修を指します。 診療に従事しようとする医師は初期臨床研修を受けることが義務化されています。 初期臨床研修を実施可能なのは、「医学を履修する過程を置く大学に付属する病院」又は「厚生労働大臣の指定する病院」です。 初期臨床研修の期間中はアルバイトが禁止され、「臨床研修に専念」することが義務付けられています。 また、初期臨床研修を修了した医師(臨床研修修了医師)でないと医療法上、医院を開設(開業)することができません。

2-2. 初期臨床研修は何年間あるのか

初期臨床研修は2年以上受けることが義務となっています。

2-3. 実際の研修内容とは

研修内容は研修を実施する病院によって異なりますが、内科・外科・産婦人科など複数の科をローテーションで回るように研修プログラムが組まれています。

3. 後期臨床研修

3-1. 後期臨床研修とは

後期臨床研修とは、初期臨床研修を修了した医師が専門分野の医療技術や知識を習得する目的で行われる臨床研修です。 法律による規定は一切無く、各病院が独自に行っている臨床研修です。 期間は病院により異なり、3~5年程度です。

3-2. 初期臨床研修との違い

初期臨床研修が法律の上で義務化され、修了しないと医院を開業できないなどの法律上の制限があるのに対し、後期臨床研修は修了しなくとも法律上の制限はありません。 しかしながら、病院が医師を採用する時などは後期臨床研修を修了しているかどうかが判断基準にされる場合があります。 また、初期臨床研修ではアルバイトが省令で禁止されているのに対し、後期臨床研修では研修を実施している病院が禁止していなければ自由に行うことができます。

-3. 研修の内容

後期臨床研修の内容は、臨床経験を通じて診療科目の専門性を高めるようにプログラムされています。 後期臨床研修を実施する病院によっては専門医としての資格取得を目指しているところもあります。 例えば、東京大学医学部付属病院の内科後期臨床研修プログラムでは、全内科診療科を1年単位でローテーションする「通年内科ローテコース」と、希望する内科診療科を選択したあと専門研修プログラムへ移行可能な「各内科ブロック選択コース」が用意されています。

4. そして医師へ

4-1. 大学病院か市中病院などの選択肢について

医学部卒業後、医師国家試験に合格し、初期臨床研修及び後期臨床研修まで修了して初めて医師として本当の意味で一人前と認められます。 その後も臨床医として働くならば、就職先のほとんどは大学病院か市中病院になります。 医院を開業する場合も広義には市中病院への就職になります。

4-2. 大学病院を選ぶメリット・デメリット

大学病院は医師の数が多く、高度で専門的な疾患の治療を担っています。 教育体制や医療環境は整っており、貴重な症例の経験や高度な先進医療を身に付けられる点がメリットです。 一方で医師の数が多いので、医師一人あたりが受け持つ患者の数が少なく、臨床医としての臨床人数経験は市中病院ほど積めません。

4-3. 市中病院を選ぶメリット・デメリット

市中病院と言っても、その規模は大学病院に匹敵する基幹病院から、地域医療の最前線を担っている小さな医院まで様々です。 市中病院は大学病院に比べると医師の数が少ない傾向にあり、医師一人当たりが受け持つ患者が多く、症例や手技を数多く経験することができる点がメリットです。 また、市中病院の方が大学病院よりも年収が平均して200~300万円ほど高いです。

一方で、医療設備・環境は大学病院ほど整っていないことが多く、高度な先進医療を担えないというデメリットがあります。 また、書籍・文献が大学病院ほど容易には入手できません。

まとめ

医学部卒業後について医学部を卒業後、医師国家試験に合格すれば法律上は医師になりますが、その後に初期臨床研修、後期臨床研修を経てようやく一人前の医師として認められるようになります。 その後は自分の医師としての在り方を踏まえ、教育と先進医療を担う大学病院か、数多くの患者と向き合う市中病院か、どちらかを選ぶことになります。

医学部を目指す皆さんは、今の内から医学部卒業後に自分がどのように臨床医として歩んでいくのか考えておくと良いでしょう。

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