基本的なスタンスとして、どの大学も再受験を希望する学生に対して門戸を開いています。受験資格や年齢などの条件で、再受験者を振り落とす大学は存在しないといっていいでしょう。
再受験者にとって最も障害となるのが、年齢の壁です。医者は非常に高度な学力が求められるうえに、医学部入学からストレートにいけても独り立ちまでに10年程度かかるため、一般の受験生よりスタート年齢が遅い再受験生の採用に消極的な大学も残念ながら存在します。再受験生に対する対応は大学ごとに異なりますので、注意が必要です。
国公立医学部で再受験に寛容な大学
国公立の場合、かつては現役生も浪人生も再受験生も等しく「試験で合格点が取れればOK」というスタンスの大学が多かったのですが、最近では医学部の人気が年々高まっていて、なおかつ若い世代の優秀な学生が集まりやすいこともあり、再受験者の採用に積極的でない大学が多いのが現状です。特に国立大学は、「同じ国費を投じるのなら、医者として長く活躍してくれる若い世代にがんばってほしい」という考えがあり、現役生や1浪生を重視した入試体制をとっている大学も少なくありません。
入学者に対する考え方は毎年変わりますし、公表されている情報ではないため、憶測が飛び交い現実と違う噂が流れていることもありますが、あくまで参考程度の意見ですが、関東圏の国立大学は再入学者に厳しいというのが現在の定説です。
ちなみに、再受験に寛容だと言われている国公立は、山梨大学や信州大学、富山大学、岐阜大学、三重大学、奈良県立医科大学、滋賀医科大学、大阪大学、岡山大学、香川大学、徳島大学、九州大学、熊本大学、琉球大学など、と言われています。
寛容な国立医学部の再受験でも不合格にならないためには
合格できる可能性がある国立医学部を目指すのはもちろんですが、学力を伸ばすのが先決です。 再受験で不合格になるリスクを下げるためには、医学部専門の予備校に通うべきです。 そもそも国立医学部の受験は年齢が上がるほど、合格率が下がるといわれています。 30歳を越えてしまうと、さらに合格率はグッと落ちてしまいます。ハンデを負っている分、 現役生に差をつけるにはやはり学力。もし、学力に不安があるならば医学部専門予備校に通うべきです。 下のボタンから移動できるページには、合格率の高い医学部専門予備校を厳選しています。ぜひ参考にしてみてください。
私立医学部で再受験に寛容な大学
私立大は国公立に比べると、再受験者には寛容な大学が多いのが特徴です。受験における競争率も国公立に比べると低めですので、高額な学費を工面できる経済力がある人なら、再受験は私立大学のほうが合格率は高いでしょう。とはいえ難関受験であることに変わりはありません。厳しい受験戦争を勝ち抜く覚悟はしっかりと持っておくことです。
私立大学は再受験者に対する考え方が大学によって大きく異なるため、確実に合格を狙うなら必ず事前に調べておくことが重要です。これまでのところ、私立大学の中で再受験者に寛容だと言われているのは、近畿大学、久留米大学、聖マリアンナ医科大学、帝京大学、日本医科大学などで、逆に慶応技術大学や東京慈恵会医科大学、順天堂大学など、関東圏の大学は再受験者に厳しいといわれています。
私立の場合は、再受験者に厳しいスタンスを取っている大学でも、優秀な成績を残した人は合格出来ます。あきらめず念入りに受験勉強を進めましょう。
医学部再受験で不利にならない職種
再受験に関わらず、医学部受験は年齢が上がるほど合格率が下がると言われています。加齢による集中力の低下や、勉強時間の確保不足など理由はいくつか考えられますが、一般的に受験年齢が30歳を超えると合格率は急激に下がり、35歳を超えるとかなり厳しいといわれています。もちろん30歳すぎて合格した人はたくさんいます。ですのであくまで目安ですが、医学部としてはできるだけ長く活躍してくれる人材がほしいわけですから、年齢がネックになるのは間違いありません。
何かとハードルが高い再受験ですが、社会人経験や他分野の知識など、再受験生だからこその経験がアドバンテージになることもあります。たとえば歯科医師や薬剤師、獣医師、放射線技師、看護師など、医療系の資格や経験を積んでいる人は、医者になった時にその経験がプラスに働くことが多いようです。また物理や生物など、医学部で学ぶ科目で修士号を取得している人は、学士編入できる可能性もありますし、医学の道に活用できる場面があります。
国立だからダメだろう、30歳を過ぎたから無理だろうと思い込んであきらめず、強い意思を持ちましょう。本気で医学部受験に取り組むことこそが再受験を成功させる近道かもしれません。
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